地震、津波・・・原発。
 日本を襲ったこの災害の場面で、想定、想定外という言葉が大きな意味を持った。
 「備えあれば憂いなし」。
 この言葉が・・・・死語になっていた!
 自然の猛威の前での科学の貧弱と脆弱が露呈した。

 植物栽培では、上手、名人、達人とはどういう人なのか??・
 それは・・・・栽培過程で起こりえることを「想定」出来る人で、臨機応変に対応出来る人であろう。
 自然は植物に優しくはない!
 素焼鉢に植物を植えれば・・・将来どういう問題が起こるのか?
 ラン菌の生息しない水ゴケに植えれば・・・将来どういう問題が起こるのか?
 一口に言えばそういうことである。
 植物に水を与えなければ・・・どういうことが起きるのか!
 ラン菌が生きているSUGOI-neで植えれば・・・どういうことが起きるのか???
 想定できる人と、想定出来ない人がいる。
 深い知識。
 豊富な経験。
 確かな技術。
 これをもっている人は「想定外」とは言わない!
 失敗を最小限に抑えることが出来る。
 継続は力なり!
 ラン栽培、植物栽培を長い年月継続するには、大成功するよりも・・・・
 失敗を最小限の抑えられるかということである。


 植物。
 人間が植物分類、栽培を行うはるか前から・・・何万年、何千万年前から自生した植物。
 生き延びるためには・・・・進化の過程で想定し・・・対応したものがあった。
 大きいものが生き延びるのではない。
 強いものが生き延びるのでもない。
 ダーウインがいう。
 環境の変化に適応したものが生き残る!
 ランは全て「菌根」を持つ!
 なぜ・・・全てのラン科植物は「菌根」を捨てなかったのか!
 生きるためのエネルギー源を光合成で全て賄うことが出来れば、
 菌を削除しても良いはずである。
 しかし・・・捨てなかった!
 想定外の過酷な気象条件を想定して・・・生き延びるためのエネルギー源の備えである。
 備えあれば憂いなし。
 絶滅を回避出来るのである。
 枯れ落ち葉由来の糖を・・・光合成で足りない分を補うためには利用する。
 それにはラン菌、材木腐朽菌が必要なのである。


 これほど有事に備えたランにも、大きな「想定外」があった!
 プラントハンターによる「採集」である。
 更に・・・勝手に「ラン菌」削除の「用土」で植えられることである。
 この二つは、ランが進化の過程で備えたものを越えた「想定外」の・・・
 生命の根底を破壊する災害である。
 水ゴケは・・・・大震災の「仮設住宅」であろう!
 肥料は・・・救援食料であろう。
 ランは満足しているわけではない。
 これがこれまでのラン栽培である。
 これで多くのランが長生きできるわけはない。
 望郷の思いは・・・地震、津波、原発の被災者のみではなかろう。
 採取され異郷の地で生きる「原種」のラン、植物にも共通するものである。

 宇井清太は今回の災害で「想定」「想定外」の言葉を・・・ランに重ねたとき、
 上記のように思ったが・・・・どうであろうか。
 SUGOI-neを開発して本当に良かったとおもう。


 ラン栽培が難しいのは、
  ランが菌根植物であるということを考えないで・・・・
  ランの立場からみれば「想定外」の栽培法、用土で栽培するからである!
  この講座は、ランの立場・・・・ランが喜ぶにはどうすればよいのか・・・という視点から記している!
  ランが喜ぶ・・・・
  それには「想定外」のことをしないで、自生地の生態系を再現することである。
  ラン菌の生きている用土で栽培することである!
  實に簡単なこと。
  
  最も簡単で基本が・・・実は最も難しい!
  これは全てのことに通じる。
  初心に返れ・・・。

 陸上の植物自生地には「枯れ落ち葉」がある!
 

 
想定外と想定
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